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関西テレビ放送
報道情報局情報制作部
東野理子さん

― テレビ業界を志望したきっかけ
私がテレビ業界を志望したのは、まさに「好き」が積み重なった結果でした。
子どもの頃からテレビが大好きで、お気に入りのドラマがあると、それが1週間の楽しみになりました。「早く来週にならないかな」と日が経つのを待つあのワクワク。気づけば「自分はいずれこの世界で仕事をするだろう」というなんとなくの気持ちが芽生え始めていました。
高校では放送部に入部。初めてドラマ制作に挑戦し、作るワクワクを知りました。脚本、カメラ割り、撮影、編集…すべてを自分で考えて形にする楽しさにハマりました。自分の頭の中のイメージが映像となり、誰かに届く。ついに全国大会への出場が叶った際には、自分の作ったものが誰かに届いたことがすごくうれしかったです。
大学では情報系の学科に進み、大学院にも進学したため、周囲はほぼ全員IT企業志望でした。しかし、子どもの頃から刷り込まれた「好き」が消えることはなく、1度たりとも迷うことはありませんでした!
― 採用面接で準備したこと
私の場合は「準備を徹底的にした方が自分の良さ・想いが出せる」と思い、事前の対策には力を入れました。自分の書いたESを見て、それを見た面接官が浮かぶ可能性がある質問をダーっと書き、すべてに回答を準備しました。ここで大切にしていたのは、箇条書きで書くようにして、文章を作りすぎないことでした。少し思い出せなくなっただけで焦っちゃったことがあったので…。
1番綿密に考えるべきは「なぜテレビなのか?」「どんな番組を作りたいのか?」だと思っていて、企画書を何枚か書いて持ち歩いていました。面接官に「この人は本気で番組を作りたいんだな」と感じてもらえるための精一杯の準備です。
これは余談ですが、テレビ業界に入る前の真っ白な頭でたくさん作りたい企画を考えておいて損はないです。まだ1年目ですが、やや凝り固まってきているような…。
― 関西テレビ放送に入社して
入社してまず感じたのは、「自分のやりたいことだけをやるのはもったいないかも」ということでした。研修を通じて、テレビの仕事がいかに幅広いかを実感しました。最初は「早く自分がやりたいことをやりたい」と思っていましたが、研修でさまざまな部署を経験させてもらう中で、「自分のやりたいことをやるために、違う分野での強みを持っておくこと」の大切さに気づきました。何より、色んな部署を経験した最強の先輩たちが沢山いるので、私もすべての出会いを楽しんでいけたらと思います。
― 1年目で情報制作部に配属されて
約3か月の研修を終えて私は情報制作部に配属となりました。関西テレビ放送(カンテレ)の情報番組は月~金曜日で生放送の「旬感LIVE とれたてっ!」と土曜日生放送の「ドっとコネクト」があります。私は「ドっとコネクト」の担当となりました。「ドっとコネクト」はドないやねん!とツッコみたくなるニュースをテーマに展開する番組で、司会は石井亮次さんです。視聴者にツッコんでもらいやすくする番組展開になっており、ゲストが生き生きと発言されているような番組だと感じます。
そんな中で1年目の私が現在行っているAD業務は、放送当日のフロア業務や、SNSの投稿、PRの作成、Qシートの作成、会議室の準備、放送で使うスイーツのリサーチなど…幅広いです!

SNSを運用する中で、番組連動のプレゼント企画を行ったのですが、フォロワーが約1万人増加し、まだまだ地上波の影響力は大きいなぁと感じました。スイーツのリサーチは、画面を通して「美味しそ~!食べたい!」となるもので、かつ、出演者の方たちが食べやすい大きさで…などと色々条件を加えていくと自分が想像していたよりすごく大変な作業でした。しかし、選んだスイーツがゲストにハマった時は番組に関わっている実感があり嬉しかったです。

その上で、ディレクターのVTR編集に付かせてもらい、一部を任せてもらったりしてディレクターになるための勉強をしています。単なるスキルだけではなく、エディターの方々など、関わっていただいている方がちゃんとスムーズに動きやすいように動くことの勉強も大切だなと感じています。ネタ出しも少しずつしていて、どんどん番組に関わっていけたらな…と思っています。まずは1本のVTRをつなぐこと!これを目標に2年目を頑張りたいと思います。

実は情報制作部は自分にとってはまさかの配属でした。というのも、私自身ニュースをあまり見て来ず…。報道と情報の違いすらちゃんとは理解しないままでした。少しずつ番組に関わらせてもらううちに、世の中には本当に様々な問題が巻き起こっていて…。そしてそれを『どういう風にパッケージ化して視聴者に見てもらうか』というところに報道とはまた違う魅力があると感じました。ドラマが好きで入社した私ですが、事実は小説よりも奇なりというか…。本当に面白いニュースや恐ろしい事件があるなぁと学びになっています。
1年目は思うように動けず悔しいことも多かったですが、何より毎日が本当に楽しく、夢だったテレビで働くことに喜びを感じています。
― メディアを目指すみなさんへ
今の時代は、1人1人の興味に合わせたコンテンツを届けられるようになりました。しかし、「マスに向けた放送の良さ」に今でも可能性を感じています。
SNSやYouTubeなどの個へ最適化されたメディアが主流になりつつある中で、テレビが持つ「多くの人に同じ体験を共有してもらう力」は、まだまだ大きな価値があると思います。何かをみんなで笑い、感動する。そうした「共通の体験」を生み出せるメディアだからこそ、テレビにはまだ可能性があると信じています。
まずは「自分の好きなこと」に向き合ってみてほしいと思います。好きなことを選ばなかったら必ず後悔が残ると思うからです。そこから自分に合った道を探してみてください!応援しています!
プロフィール
2024年入社 石川県出身
高校時代は放送部でドラマ作りにチャレンジ。
大学院ではシステム情報の分野で研究に奮闘。
“ドラマのカンテレ”を揺るぎないものにするようなドラマを制作することが将来の夢。