テレビ東京
バーチャル世界で池袋の街づくり
「池袋ミラーワールド」

今回、放送局が関わる最新テクノロジーをご紹介いただくのは・・・
テレビ東京 IT推進局 デジタル改革センター 豊永 悠太(とよなが・ゆうた)さん

先進理工学部電気・情報生命工学科卒業、先進理工学研究科電気・情報生命専攻修士課程修了 2020年テレビ東京入社。大学院では「点字ブロック形状認識に基づくスマートフォンを用いた駅構内ナビゲーション」のテーマで研究を行い、画像認識等を学んだ。テレビ東京入社後はIT推進局デジタル改革センターに配属され、コンテンツ管理システム等の社内システムの開発や池袋ミラーワールドプロジェクトに取り組んでいる。

豊永 悠太

豊永 悠太さん

こんにちは!この記事では私がチームの一員として携わっている新規事業「池袋ミラーワールド」についてご紹介します。
web上に構築した「バーチャル池袋」の中で様々な取り組みを行っています。

2021.10.21 thu

ミラーワールドってなに?

そもそもミラーワールドという言葉に聞き馴染みのない方も多いと思いますので、まずはミラーワールドとは何かを説明したいと思います。
ミラーワールドとは、
「現実世界と1対1で対応するようにデジタル上に構築した世界」
を意味します。web、SNSに続く第三の巨大なデジタルプラットフォームとなるのではないかと注目されている考え方です。
池袋ミラーワールドでは東京都豊島区に位置する池袋を拠点とする企業と協力し、池袋駅周辺に実際に存在する施設・街並みを再現しました。ゆくゆくは現実とバーチャルでの行動が紐づきリアルとデジタルの双方向から池袋の街を活性化できることを目指しています。

池袋駅東口をミラーワールド上に表現

池袋駅東口をミラーワールド上に表現

テレビ東京と池袋って関係あるの?と思う方もいるかと思います。
池袋ミラーワールドが始まった経緯を簡単にご説明します。
2020年3月にテレビ東京及び様々な企業によってエンタメ施設「ミクサライブ東京」が池袋にオープンしました。しかしコロナ禍のため当初想定していた有観客でのイベントを開催することが難しく、「それならばバーチャル空間にもう一つ作ってしまえばいいじゃないか!」
という発想から、池袋ミラーワールドプロジェクトが発足しました。

バーチャルミクサライブ

バーチャルミクサライブ

そして2020年8月のプロジェクト発足から約半年間でシステム設計・開発を進め、2021年3月よりサービスをスタートしました。
この池袋ミラーワールドには西武池袋本店、東武百貨店、サンシャインシティなど、池袋を代表する建造物のほか、隣駅の大塚駅も再現されており、本物の池袋さながらの空間を楽しむことができます。

池袋の新たな名物「イケバス」も再現

池袋の新たな名物「イケバス」も再現

バーチャル空間の構築は他にも多くの企業が取り組んでいますが、池袋ミラーワールドはwebブラウザ上で動かすことができるためアプリをインストールする必要がなく、様々な端末から気軽にアクセスできることもこだわりポイントの一つなんです。

まだ入ったことのない方は、以下のリンクからぜひ体験してみてください!
https://www.mworld.jp

池袋ミラーワールドでできること

では実際にテレビ東京が池袋ミラーワールドの中でどのようなことに取り組んできたのか、その一部をご紹介します。

①他のユーザーと一緒にバーチャル鑑賞会
池袋ミラーワールドには鍵付きの部屋を用意してあり、チケットサービスと連携することでチケット購入者のみ入れる空間で配信イベントなどの鑑賞会を楽しむことができます。

バーチャル鑑賞会が行われるスタジオ

バーチャル鑑賞会が行われるスタジオ

②配信イベントと連携した空間の活用
動画配信イベントにおいて、芸能人と交流するツールとして池袋ミラーワールドを活用することも可能です。実際に配信イベントの中で芸能人の方に池袋ミラーワールドに入ってもらい、一般ユーザーと交流する取り組みも何度か行っています。

③お買い物ができるバーチャルショップ
2021年9月よりテレ東X(クロス)ショップというECサービスがオープンし、バーチャル空間内でお買い物が楽しめる体験を提供しています。池袋ミラーワールドの中で買い物もできるようになったことで、より現実の池袋での行動に近づいたと実感しています。

テレ東公式キャラクター「ナナナ」のグッズも買えちゃいます

テレ東公式キャラクター「ナナナ」のグッズも買えちゃいます

その他にもユーザーの行動によってマイルがたまる仕組みを搭載したり、自分の姿をスキャンしてアバターとして用いる技術を検証したりと、ユーザーにもっと興味を抱いてもらうために様々な機能の開発・検証をどんどん進めています。

若手理系社員としての関わり方

私は入社1年目の8月から池袋ミラーワールドプロジェクトに参加し、ユーザー認証部分やデータベースの設計、ポータルサイトの構築、バーチャル空間の設計、マーケティングへのデータ活用など、多岐にわたる部分に携わりました。
大学時代に勉強したことと関連しない内容がほとんどのため、右も左もわからない状態でゼロから勉強させてもらいながら、何度も失敗し学んでいくことを繰り返しています。
分からないことと向き合い続けるのは辛い部分もありましたが、自分が携わった機能がユーザーに提供され、池袋ミラーワールドが日を追う毎に進化していくことを実感でき充実した日々でした。
現在は参加当初に比べると少しずつ分かることも増えてきましたが、まだまだ知識が足りないと実感することが多く、ひとつひとつ勉強しながら取り組んでいます。

<「MINPO.WORK」中の人からのQ&A>

今回「池袋ミラーワールド」をご紹介いただいた豊永さんに、みなさんに代わって「MINPO.WORK」中の人が気になることを聞いてみました!

MINPO.WORK

MINPO.WORK

Q1 学生時代は今の仕事と関係のある研究をしていましたか?

豊永 悠太

豊永 悠太さん

いいえ、制御工学系の研究室で画像処理関連の研究をしていたので、現在の業務とは共通点はなかったです。

MINPO.WORK

MINPO.WORK

Q2 放送局を志したきっかけは?

豊永 悠太

豊永 悠太さん

就職先を考える中で、私の性格上興味のないことに対して情熱を持って仕事をし続けるのは難しそうだなと思い、小さいころ夢中で見ていたテレビに関わることのできる職業を目指しました。

MINPO.WORK

MINPO.WORK

Q3 学生のみなさんへのメッセージをお願いします!

豊永 悠太

豊永 悠太さん

周囲の人を見ていると、就職活動では最初から業界を絞らず広く見て回っている人の方が就職してからも迷うことなく働けている印象があります。
就職活動は色々な業界を知れるいい機会だと思って、楽しめればいいのかなと思います。その結果として放送局に興味を持ってくれたらうれしいです!

MINPO.WORK

MINPO.WORK

ご回答いただき、ありがとうございました!